30. 離為火（りいか）

キーワード：明智・太陽

卦辞
正しい道を守るなら、願いごとはかなう。牝牛のような柔順さを守って吉。

象伝
明が重なっているさまが離である。大人はこの象に則って、天の明るさを継いで、四方の人民を照らすのである。

初爻	未明のとき。つまづいて足下が危うい。慎重に事を行えば問題はない。
二爻	太陽が黄金に輝き、大いに吉。
三爻	日が西に傾くように人生にも夕暮れの時が訪れる。酒がめを叩いて歌いつつ、残りの寿命を楽しむがよい。それができなければ、やがてはいたずらに老衰を嘆くことになって凶である。
四爻	突然にやって来て、焼かれ、殺され、捨てられる。
五爻	涙がとめどもなく流れ心が傷つき、憂い嘆く。今は危うい時であることを知り、身を慎めば吉。
上爻	王が出陣して征伐をする。敵の大将の首を取るが雑兵は逃してやる。このような寛大さがあれば問題はない。