守るべき三つの決まり
再筮の禁
「山水蒙」の卦辞にこうあります。「初筮は告す。再三すれば涜(けが)る。涜(けが)るれば告げず」と。もし真剣に問えば、天は必ず答える。その答えが気にいらないといって、もし何度もくり返せば、それは天を冒涜することになる。そうなればもう二度と答えない。ということです。
占機
易には、「再筮厳禁」ほどではないが、もうひとつ気をつけたほうが良いことがあります。それは「占機」と呼ばれるもので、占おうと思った瞬間が占いどきだということです。この瞬間を逃すとそれによって得られたであろう本来の結果が得られにくくなります。状況は時々刻々と流動しています。だからこそ機を逃さないことが、正しいメッセージを得るコツなのです。
語るべきではないこと
原則的にすべての事柄に対応することができる易ですが、易を行う人物が語ってはならないことがあります。「男子に生(しょう)を語らず、女子に色(しき)を語らず」とされるもので、立筮をして寿命や男性関係などが読みとれることがあっても、それをむやみに語ってはなりません。また、好奇心のみを満足させるような無意味で傲慢な質問をしてはなりません。易占は真撃で謙虚な姿勢をもつ者にのみに正しい回答を告げるものなのです。